2024年には金の価格が上昇し、最高値を付けるなど「金」に注目が集まっています。金の価格は55年ぶりの最高値となるなど、価格は上昇し続けています。
この記事を読むとなぜ「金」の価格が上昇し続けているのか、そしてどの様に金を使いながら自分の資産を守っていくのかを理解出来ます。
金の価格が上昇し続ける理由
商品の価格はすべて需要と供給に基づいて決められています。1万円で売りたい人と1万円で買いたい人がいれば取引が成立し、そこに2万円で買う人が現れたら後者に売る事でしょう。
更に供給が少ないものであれば、その価値は更に高まります。金の場合は供給が限られえいて、主に金鉱山での採掘から供給されています。
そして金の需要は高まる一方で、新興国では安定しない自国の通貨の通過で貯金するのではなく、金を使って貯金や資産形成をする事も多いです。ジンバブエは2024年「ジンバブエ・ゴールド」という新しい法的通過を発表し、このジンバブエゴールドの価値は金によって裏付けされています。
またインドやトルコ、カタールなどは金を爆買いしている市場であり、これらの国は資産として金を保有する方がとても多いです。インド人街で怪しげな金を売っていたり、派手な金のネックレスを持っている方が歩いているのは持ち運べる資産として金を利用しているのも一つの要因です。
このように世界中で需要があり、供給が限られていることから金の価値は上昇を続けているのです。
インフレに強い
金はその希少性からインフレに強いと言われています。
法的通貨は国が発行しているもので、原材料は紙とインクです。その為いくらでも刷ることが出来ます。そして刷りまくるとハイパーインフレーションとなり、その価値は下がっていき、ゼロに限りなく近くなることもあります。
金は製造していく事が出来ないので、高い価値が維持され、結果的にインフレに強い資産となっています。
価値が無くならない
金・ゴールドは実物資産です。株の様に実際のものに価値が無いものと違い、目に見える形の資産に分類されます。
その為金の価値が無くなることはありません。株式などはその会社に対しての価値の為、会社が倒産すればその株式はただの紙切れになります。紙幣も実質は紙であり、国が滅亡したり、ハイパーインフレーションが起こった場合は紙幣の価値はゼロに近づきます。
地球上の金の供給は限られており、採掘するしかその量を増やす方法はありません。現在はオリンピックサイズのプール約4杯分の金が総量としてあると言われています。そして地中に眠っている埋蔵量はプール約1杯分と言われています。
供給が限られている現物資産なので、その価値がゼロになる事はありません。
金をポートフォリオの1割に入れよう
金は株式と違いインカムゲインはありません。持っているだけで配当金が手に入る株式と違い、持っているだけでは何も生まれません。
その為金は長期的な資産形成には向いていません。しかし金を資産の一部に組み込む事と良いことがあるという研究結果があります。
世界一有名なヘッジファンドの創立者レイダリオ氏が提唱した「オール・シーズンズ戦略」という投資戦略ではポートフォリオの7.5%程度金を組み込んでいます。
これは長期的な伸びよりも下落相場で最も下落幅が小さい「資産を守る」事に徹した投資ポートフォリオです。
オールシーズンズポートフォリオは以下の配分になっています。
金の保有率7.5%を徹底し、金の価格が上昇して7.5％以上になったら一部を売却し、逆に金の価格が下落して7.5%未満になったら金を購入して7.5％保有率にするというスタイルです。
このオールシーズンズポートフォリオでは1984年から2013年の29年で平均年率が9.72%という安定した数値を叩き出しています。また1939年から2013年の75年間で損失を出したのは10回のみで、最も大きな損失で3.93%と、低リスクミドルリターンのポートフォリオとなっています。
金はデイトレも可能
トレードの対象で金を使うことも出来ます。金は短期間で大きな値動きがあるもので、価値が無くなる事もありません。
しかし金はボラリティが高いので初心者向きでは無い金融商品。しっかりとトレードの知識を付けてから出ないとギャンブル的なトレードになる可能性が高いです。
金をトレードとして使う場合「XAUUSD」という通貨ペアがあり、これは金と米ドルを使用して行われます。
金のトレードを行い場合以下のスキルが必要になります。
- チャート分析能力
- トレードスキル
- 金市場の理解
これらのスキルが無いと確実に負けます。勝てたとしてもギャンブル的で長続きしないので、しっかりと知識を得てからチャレンジしてください。またチャレンジする場合は必ず余裕資金で、生活に影響の無い範囲で行ってください。
まとめ
金の価格は上昇を続けています。その理由として金は需要が高く、供給が限られているという事が分かりました。また金は投資としての価値も認められていて、ポートフォリオの一部に組み込む事で自分の資産を安定させる事が出来るのも魅力の一つです。
しかし金は持っているだけでは手元にお金が入ってくる事はなく、また長期的な資産形成には向かないと言われています。
それぞれ金融商品には向いている手法と向いていない手法があり、金はポートフォリオの一部に組み込む事で、有事の際にも資産を安定する事が出来ます。
自分にあった手法と取り入れて、ポートフォリオの安定を目指している方は是非金にも一目置いてみてください！
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