【フィボナッチ】フィボナッチの引き方と取引方法。

テクニカル指標の一つとして「フィボナッチ」という指標があります。フィボナッチは反発や反落を見極める際によく利用されていて、利益の確定や損切りの際に意識されるポイントとなっています。

そんなフィボナッチには2種類あり、反発を計算するのが「フィボナッチ・リトレースメント」伸びを計算するのが「フィボナッチ・エクスパンション」です。

この記事を読むとフィボナッチの使い方がわかるようになります。

戻りを計算するフィボナッチリトレースメント

フィボナッチリトレースメンとは反発や反落を見極めるために使われているテクニカル指標の一つです。

トレンド相場であっても、一方的に上がっていく・下がっていくのではなく、波を描きながら全体的な価格推移としてトレンドを形成していきます。

上昇トレンド時に発生する短期的な下落を「押し目」と言い、フィボナッチリトレースメントはそんな押し目での転換を分析することができます。

反対に下降トレンド時において一時的に上昇することを「戻り目」といい、フィボナッチリトレースメントを使用して戻り目での転換を分析することができます。

フィボナッチリトレースメントの引き方

お使いのチャート上で取引ツールに「フィボナッチ・リトレースメント」という項目があります。こちらを使用することで半自動的にフィボナッチリトレースメントを引くことができます。

相場の押し目を予測するフィボナッチ・リトレースメント

現在中期トレンドは上昇トレンドが発生していると仮定して、反発を狙うのが「押し目」です。その押し目を予測する場合、直近の高値と安値を結んでフィボナッチリトレースメントを設定します。

自動的に引かれたフィボナッチリトレースメントでは以下の数値が設定されています。

1. 23.6%
2. 38.2%
3. 50%
4. 61.8%

形成された山のN％で反転する事を予測しています。反発によって一時的に価格が下がったタイミングで順張りのエントリーをする事で、できるだけ安く買い、高く売ることができる。

また順張りのトレンドに乗っかるスタイルの取引スタイルの為、比較的リスクの低い手法となっています。

相場の戻り目を予測するフィボナッチ・リトレースメント

現在中期トレンドでは下降トレンドが発生していると仮定して、一時的な上昇の反発を狙うのが「戻り目」です。この戻り目を予測する場合、直近の安値と高値を結んでフィボナッチリトレースメントを設定します。

使い方は押し目で利用した際のフィボナッチリトレースメントの反対です。

戻り目では反対に売りの注文を入れることが出来ます。上昇した際に売りの注文を入れることで、価格下落での利益を見込むことが出来ます。

またこの手法はトレンドに乗っかる順張りトレードとなる為、比較的リスクが低く、初心者でも使いやすい手法となっています。

伸びを計算するフィボナッチエクスパンション

フィボナッチエクスパンションは上項のフィボナッチリトレースメントを応用したテクニカル指標です。エクスパンションという名の通り、「拡大」という意味があり、どこまで相場が拡大していくかを予測するツールです。

フィボナッチリトレースメントとは使い方が異なり、トレンドがどこまで伸びていくかを予測するのに使われています。

フィボナッチエクスパンションの引き方

お使いのチャートの設定から「フィボナッチ・エクスパンション」を選択し、直近の安値を起点、高値を終点とし線で結んでください。

フィボナッチエクスパンションは決済のタイミングを見つけるのに使われています。利益確定、損切りのタイミングを精査するための一つの指標として利用が可能です。

トレンドが弱い場合は50%や61.8%のラインで利益を確定、トレンドが強い場合は100%のラインを狙うことができます。

また相場がさらに強い場合は161.8%のラインを狙うことで利益を最大限に伸ばすことができます。

フィボナッチリトレースメントではエントリーのタイミングを見つけるのに有用というお話でしたが、フィボナッチエクスパンションはエグジットのタイミングを見つけるのに活用できます。

フィボナッチも確実ではありません。

テクニカル指標の中でとても重宝されているフィボナッチですが、これも確実な手法、分析ではありません。実際フィボナッチでは反発すると分析していたラインで反発せず、さらに上昇、下落が進むこともあります。

フィボナッチのポイントは「線」で見るのではなく「レンジ」で見ることです。

フィボナッチを設定すると線が引かれますが、実際は線ではなく、その線を中心とした長方形のレンジがあると理解してください。その中で反発される事が多いという理解で大丈夫です。

またフィボナッチだけで判断するのではなく、他のテクニカル指標と組み合わせることでより効果的な分析が可能になります。

フィボナッチだけに頼るのは注意。